お金をかけずに防音できるアイテムはある?

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近年では、本格的な防音室までは必要としないものの、ご近所から聞こえてくるちょっとした騒音に悩んでしまい、「お金をかけなくてもできる防音対策はないのだろうか?」と悩んでしまう人が増えていると言われています。

専門業者に防音工事を依頼する場合、非常に高額な費用がかかるというイメージがあることから、何らかの音の悩みを抱えたとしても、気軽に防音工事会社に相談することはできないと考える方が多いです。実際に、楽器演奏などを目的とした防音室工事になると、100万円を優に超えるようなコストがかかるという情報を見かけることも多いため、「音の悩みは解消したいけど、費用が出ない…」ということに頭を悩ませる方が多いのです。

その証拠か、インターネットを使って防音に関する検索する方の中には「お金をかけずに 防音」というキーワードを使っている方が非常に多いというデータが出ています。そこでこの記事では、賃貸物件などに住んでいる方が、隣人間で音の問題を抱えた時、お金をかけずに防音できる方法がないのかについて解説します。実は、人々の生活空間が近くなったことで、年々防音需要が高まっていて、誰でも気軽に手に取れる安価な防音アイテムが販売されるようになっているのです。ここでは、専門業者に相談するほどではない、または賃貸で相談できないという方が、お金をかけずに防音環境を目指す方法をご紹介します。

生活音が原因となる騒音トラブルが増加している

防音工事が必要になるような音の問題と聞くと、楽器の演奏やホームシアター、自宅カラオケと言った、常識外の大きな音を生じさせ、隣人とトラブルになることをイメージする方が多いと思います。実際に、日本国内で防音工事が注目され始めたのは、ピアノの音を原因とした隣人間のトラブルが、人命にかかわる悲惨な事件にまで発展したことが要因です。この事件以降、自宅で楽器を演奏する場合は、近隣に配慮するための防音室が必要とされるようになったのです。

しかし、マンション暮らしの方が増えている、戸建てでも家と家の距離が近くなっている昨今では、楽器の演奏などを行っていないにもかかわらず、隣人から音に関する苦情が生じてしまう事が増えていると言われているのです。そもそも、人が日常生活を進める時には、誰でも完全に無音な状態で生活することなどできません。人が部屋の中を移動する時には足音が生じますし、家族と話せば話し声が、ペットを飼っていれば、鳴き声が生じるので、こういった誰でも生じさせてしまうような音が、騒音トラブルの要因になってしまうことがあるのです。こういった音の問題については、誰でも被害者になり得る問題ですし、その逆に「自分たちが騒音源」になってしまう可能性があるということを忘れないようにしなけれはならないのです。

それでは、住民間で発生する騒音トラブルについては、どのような音の問題が発生しているのでしょうか?住宅そのものの性能は、年々高くなっていると言われている中、それでも以下のような音が原因となり、隣人間で音に関するトラブルを抱えてしまう人が多くなっていると言われています。

  • ・上階に住む人の足音が気になる
  • ・深夜に隣家からテレビの音や話し声が聞こえて
  • ・近所の人が飼っているペットの鳴き声がうるさい
  • ・ペットの足音がうるさい
  • ・隣家の排水音が気になって眠れない
  • ・目の前が公園で、子供の騒がしい声が気になる
  • ・お隣の掃除機や洗濯機の音で赤ちゃんが昼寝出来ない

マンションなどの集合住宅は、各家庭ごとの生活空間を、壁一枚、床一枚だけで隔てています。もちろん、住人が発生させる生活音については、これが他の住人の生活空間に可能な限り伝わらないような構造が検討されてはいます。しかし、非常に近い距離で、異なる生活習慣や考えを持っている方が過ごしていることから、上記のような音が原因となり、騒音トラブルに発展することが増えているのです。

実際に、国が定期的に行っている調査によると、集合住宅で発生するトラブルについては、「騒音」が原因となるものが最も多くなっているという調査結果が出ています。令和5年版のデータでは、「トラブルの発生状況」については、居住者間のマナーが問題になっているという回答が最も多く60%を超えるという結果が出ています。そして、このマナーの内訳については、全回答341件の中で「生活音」をあげている方が最も多く151件という割合だったのです。ちなみに、ペットの飼育をあげている回答も52件と、両者を合わせると半数以上が騒音に関する問題が、居住者間のトラブルを誘引していたという結果になっているのです。

こういった生活音を原因とした騒音問題については、高額な費用をかけて防音室を作るという方法は、費用対効果が合わないと感じる方が多いはずです。部分的な防音工事であればもう少し費用は抑えられますが、まずはお金をかけずに自分で対策ができないか試してみたい…と考える方が多いはずです。そこで次項では、お金をかけなくてもそれなりの効果が期待できる対策について解説す。

参照:令和5年度マンション総合調査

お金をかけずに防音する方法

それでは、専門業者に防音工事を依頼するほどのコストをかけなくても実施できる、自宅の防音対策について解説していきます。

ここでは、ネット通販やホームセンターなどで購入できる、防音グッズを利用した対策をいくつかご紹介していきます。

隙間テープを利用した開口部の防音対策

一つ目は、窓やドアの防音対策として、隙間テープを使用するというものです。隙間テープや遮音テープなどと呼ばれるアイテムは、ホームセンターやネット通販で安価に購入することができます。最近では、100円均一などでも、手に入れることができるので、窓の防音対策としては最も安価な対策になるかもしれません。

騒音の中でも、人の話し声やペットの鳴き声、テレビの音声などについては、空気の振動で拡散していく、空気伝搬音と呼ばれる音となります。このタイプの音は、空気が行き来できるような隙間があれば、どこからでも侵入してくるため、音の問題を解消してあげるには、その隙間を埋めてあげる必要があるのです。
一般住宅に設置されている窓に関しては、「閉めていれば隙間などないのでは?」と感じるかもしれませんが、実はスムーズに開閉できるようにするため、窓枠のレール部分に隙間が生じるような構造になっているのです。また、室内ドアに関しては、閉じていても換気がなされるように、ドアの下部などに1cm程度の隙間が生じるような構造になっています。つまり、住宅の開口部については、何の対策もなさない場合、音が出入りし放題になっているのです。

この部分に対して、隙間テープを張り付けるという対策を施せば、窓やドアを閉めた時にテープを押しつぶすことで隙間が限りなく少なくなります。その結果として、空気音が出入りしにくくなるので、音が軽減されるという効果が期待できるのです。窓の大きさにもよりますが、数百円~数千円しかかからないので、お金をかけない防音対策と言えるでしょう。

カーペットなどを使った足音対策

集合住宅における住人間の騒音トラブルについては、足音が原因となるケースが多いです。例えば、小さなお子様がいるご家庭の場合、部屋の中で子供が走り回ることで、足音が階下に伝わる、ペットを飼育している場合は、室内をペットが歩き回る時に爪とフローリングが衝突して、カチャカチャという異音が階下に響くといったことで、騒音トラブルになるケースが多いです。お子様やペットは、しっかりとしつけをしていたとしても、つい興奮して室内を走り回ってしまうということがあるため、騒音問題を防止するには足音対策が必要になるのです。

防音工事業者に相談すれば、床材を遮音性の高い製品に交換してもらう、床材の下に防音材を設置してもらうといった対策を講じてもらうことができますが、この場合、数十万円単位のコストがかかってしまいます。非常に高い効果は期待できるものの、「もう少し安く対策ができないかな?」と考えてしまう人は多いはずです。

この場合、簡易的な防音対策として検討したい方法が、床にカーペットなどを敷き、足音が直接床に伝わらないようにするという方法です。室内全域にカーペットを敷くことは難しいですが、お子様を遊ばせる部屋や夜間にペットを寝かせる場所を限定し、そこにカーペットを敷くという対策を施すことで、足音による問題は大幅に軽減することができます。大人の足音に関しては、室内では音が生じにくいスリッパを着用するようにすれば、ほとんど解消できるはずです。

なお、足音対策としてカーペットを導入する場合には、防音仕様の製品を選ぶか、カーペットの下にさらにマットを追加するといった方法がおすすめです。防音カーペットなどは、しっかりとした厚みがあるため、子供の足音レベルなら、ほとんど問題にならないレベルまで小さくできる可能性があります。

※室内で飛び跳ねた時の衝撃音は、敷物では解消できないので、この辺りはしつけで何とかしましょう。

防音カーテン

簡易的な窓の防音対策として、最も効果が期待できるのは、既存のカーテンを防音仕様のカーテンに交換するという対策です。防音カーテンは、特殊な織り方、素材が採用されていて、通常のカーテンと比較すると、非常に高い防音効果が期待できるのです。高性能な防音カーテンの中には、何もない状態と比較すると、約20dB程度の減音効果が得られるような製品もあるのです。

先程紹介した通り、窓はきちんと閉じていても、サッシ部分などに隙間が生じてしまう構造になっているため、音の出入りを完全に防ぐことができません。また、窓ガラスは、壁と比較すると、非常に薄い素材となるため、そもそも遮音性能がそこまで高くないという問題もあるのです。

つまり、一般住宅における音の問題を考えた時には、窓部分が防音上の弱点になってしまうケースが多いのです。したがって、その部分の対策として、防音カーテンを設置すれば、窓から侵入してくる音をかなり軽減することができるようになるので、専門業者に依頼するのと比較すると、安価に音の問題を解決できる可能性があるでしょう。

なお、高性能な防音カーテンは、その分、販売価格が高くなってしまうので、隙間テープによる対策と比較するとお金はかかってしまいます。また、防音カーテンは、通常のカーテンと比較すると、重量があるため、既存のカーテンレールでは設置ができない可能性がある点も注意が必要です。この場合、カーテンレールごと交換する必要があるので、さらにコストがかかります。

防音パネルを壁に設置する

集合住宅では、お隣の部屋から聞こえてくる音に悩まされるというケースも多いです。この場合、壁の防音性能が低いため、音を防ぎ切れていないと考えられます。特に、単身用の物件の場合、居住空間そのものがそこまで広くないので、壁に接する形でテレビなどを設置する方が多いです。この場合、テレビの音声がすぐ近くの壁に伝わり、隣家にまで音が漏れやすくなってしまうのです。

こういった音の問題を解消するには、壁の防音性を高めてあげる必要があります。そしてその際に役に立つアイテムが、防音パネルと呼ばれている製品です。これは、吸音材や遮音材で構成された板状の製品で、音の問題を抱えている側の境界壁に防音パネルを敷き詰めることで、パネルが音の伝わりを防いでくれるのです。高性能な製品の場合、テレビの音など、生活音レベルの問題は、ほとんど気にならないぐらいまで小さくすることができるでしょう。

壁の防音対策を専門業者に依頼する場合、既存の壁を一度解体して、内部に吸音材や遮音シートを設置するといった方法が採用されます。戸建て住宅であれば、問題なく採用できる手法なのですが、集合住宅の場合は、こういった工事が認められない可能性があるのです。賃貸の場合、部屋を傷つけるような工事は家主が認めてくれませんし、分譲マンションなどの場合でも、壁式構造の物件は建物の耐久性に影響が生じるため、壁の防音工事が実施できないことがあるのです。

防音パネルを使用した対策は、既存の壁の上から、パネルを貼り付けるだけなので、どのような物件でも採用可能です。製品によっては、両面テープでパネルを固定するため、部屋そのものを傷つける可能性もありません。ただ、防音パネルは、1枚数千円単位のコストがかかるので、壁一面分のパネルを購入しようと思えば、数万円レベルのお金はかかってしまいます。簡易対策の中では、比較的高額になるので、その点は注意しましょう。

その他の方法について

上記以外にも、費用をかけずに音の問題を軽減できるアイテムがあります。

  • ・防振ゴム
    エアコンの室外機などの振動による騒音トラブルを防止できるアイテムです。振動を生じさせる機器を設置する際、防振ゴムを挟むことで振動音を軽減できます。
  • ・防音スリーブ(吸音材)
    換気口からの音の侵入を防ぐアイテムです。24時間換気システムの設置が義務化されている昨今では、換気口から音が侵入し、悩みの種になることがあります。防音スリーブは、換気口のパイプ内に吸音材を設置し、音が聞こえにくくなるというアイテムです。
  • ・防音睡眠ドーム
    就寝時の音の問題を解消するための便利グッズです。防音対策用のアイテムではなく、寝る時に頭に装着することで、音が聞こえにくくなるというものです。

上記のようなアイテムも、部分的な防音を実現してくれます。

まとめ

今回は、できるだけお金をかけずにできる防音対策をご紹介しました。

防音工事は、その他の住宅リーフォームと比較すると対策にかかる費用が高いというイメージがあるはずです。実際に、専門性が高い、多くの建材を利用するという特性上、通常のリフォーム工事よりも割高なコスト設定になっていると言えます。

ただ、防音対策には「絶対に高いお金がかかる!」かと言うとそうでもないのです。記事内で御紹介した通り、音の悩みを抱える方が増えている昨今では、防音需要が年々高くなっており、それに対応する為のアイテムがたくさん市販されるようになっています。つまり、自分で手間と時間をかけてDIYで対策を施すようにすれば、防音対策にかかるコストを大幅に抑えることが可能な時代になっているのです。

この記事では、生活音レベルの問題を解消するための対策を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。なお、対策を施したのに、音の問題が解消できない…と言う場合は、プロの防音工事業者に相談するのがおすすめです。

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スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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